少し前からブームになってる糖質制限ってダイエットに本当に効果があるのかな?やってみた人の中には体調を崩したって話もあるし、リスクがあるのか不安だな。正しい方法やリスクを教えて欲しいです。
今回は、このような疑問について回答するために、次の4点を解説します。
- 糖質制限は有効な方法なのか
- 間違った方法で陥る4つのリスク
- 正しい糖質制限の方法
- 糖質制限以外のおすすめなダイエット方法
健康的に痩せたいのであれば、正しい糖質制限に関する知識は必須です。
今までパーソナルトレーナーとして、低糖質ダイエットを指導してきた経験を基に分かりやすく解説していきますので、参考にしてください。
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目次
痩せるために糖質制限は本当に有効なのか?
結論からお伝えすると、正しい方法で実践すれば糖質制限ダイエットは有効です。
有効である根拠として、次の2つが挙げられます。
- 脂質を消費しやすくなるから
- 脂肪を溜め込みにくくなるから
根拠①:脂質を消費しやすくなるから
糖質制限が有効な理由の1つ目は「脂質を消費しやすくなるから」です。
まず、人間が活動するためのエネルギーは「糖質→脂質→タンパク質」という順番で消費されて作り出されます。
そのため、糖質制限によって体内の糖質が少なくなると、エネルギーを作り出すために脂質である中性脂肪や体脂肪を消費しやすくなるのです。
つまり、糖質制限をすることでエネルギー不足を補うために脂肪が消費されやすくなり、体重が落ちるというわけです。
根拠②:脂肪を溜め込みにくくなるから
糖質制限が有効な理由2つ目は「脂肪を溜め込みにくくなるから」です。
糖質を摂取すると血糖値が上昇し、体内にインスリンが分泌されます。
インスリンと聞くと血糖値を下げる役割をイメージする方が多いのではないでしょうか。
実はその過程で、糖質を脂肪細胞に取り込む働きを持っているのです。
インスリンは糖質を摂取すればするほど多く分泌されます。
そのため、糖質を制限してインスリンの分泌を抑制することで、脂肪を身体に溜め込みにくくなるのです。
ここまで糖質制限がダイエットに有効である根拠を解説してきましたが、
「糖質の取り過ぎが良くないなら、夜だけ制限したら良いんじゃない?」と思っている方もいると思います。
もちろん、それでも効果はあるかもしれませんが、脂質を優先的に消費させるためには糖質を徹底的に控えるのが最も有効なのです。
しかし、ここで問題となるのが糖質制限は正しくやらないと危険であるということです。
間違った糖質制限にはリスクがある
ダイエットに効果的な糖質制限ですが、間違った方法で実施すると身体には次のようなリスクがあります。
- リバウンドしやすい身体になる
- 体調を崩す
- メリハリのあるキレイな身体になれない
- 腸内環境を崩しやすい
なぜ、こういったリスクがあるのか説明していきます。
リバウンドしやすく、体調を崩しやすい理由
まず、現代の多くの人の食生活において、炭水化物(糖質)が占めている割合は高いです。
そこで、ダイエットのために糖質を制限すると、摂取カロリーが基礎代謝以下になってしまいます。(ダイエットという理由で糖質だけでなく、食事の量自体を減らしていることも多い。)
基礎代謝とは、生きていくうえで最低限必要なカロリーです。
基礎代謝分のカロリーを摂取しなくなると、体調を崩しやすくなり、さらには身体が筋肉を分解してエネルギーを作ろうとします。
そして筋肉量が減った結果、さらに基礎代謝が低下する悪循環に陥ってしまい、エネルギーを消費しにくく、リバウンドしやすい体質に変化してしまうのです。
メリハリのあるキレイな身体になれない理由
ダイエットでキレイな身体を目指している人の中には、筋肉を全く必要としない人がいます。
しかし、実際はメリハリのある身体を手に入れるために、ある程度の筋肉は必要不可欠です。
間違った方法の糖質制限によって筋肉量が低下すると、ダイエットしているにも関わらず、メリハリのあるキレイな身体から遠ざかってしまいます。
もし体重という数値を落とすのではなく、キレイなボデイラインを実現したいのであれば、正しい方法で糖質制限を行うことが大切です。
腸内環境を崩しやすい理由
間違った方法で糖質制限を行ってしまうと、糖質だけでなく食物繊維も不足してしまいがちです。
食物繊維には腸内環境の調整や糖質の吸収を穏やかにする役割があります。
このような役割を持つ食物繊維が不足すると、腸内環境が崩れやすくなったり、便通が悪くなってしまうのです。
また便通が悪くなった結果、腸内の悪玉菌が増殖したり、自律神経の乱れが起きやすくなります。
こういった体調不良を起こさないためにも、糖質制限に取り組む時は正しい方法で実践しましょう。
糖質制限の正しい方法を紹介!
ここからは、糖質制限の正しい方法を紹介します。
まず、糖質制限で大切なのは「糖質の量を制限するだけでなく、たんぱく質や脂質の摂取まで意識すること」です。
先ほども紹介したように、過度な糖質制限は筋肉を分解してしまったり、体調を崩す原因にもなりかねません。
そうならないためにも、糖質以外にも目を向ける必要があるのです。
それぞれ具体例を出しながら紹介していきます。
糖質の摂取目安や注意点
まずは糖質ですが、理想は1日50g以内に制限しましょう。
基本的にご飯や麺類は、グラムあたりに含まれる糖質量が多いので注意が必要です。
例えば、ご飯1膳には約50gの糖質が含まれているとされています。
そのため、糖質の摂取量を考えるときは、どの食物にどれくらいの糖質が含まれているかを考えることが大切です。
たんぱく質の摂取目安や摂取方法
たんぱく質の摂取目安は、1日あたり体重(㎏)×1.5gにしましょう。
体重50㎏の人であれば、1日当たり75gです。
ちなみに、お肉100gに含まれるたんぱく質は約20gだとされているため、体重50㎏の人であれば、約350gのお肉を食べなければなりません。
もちろん全てのたんぱく質をお肉で摂取する必要はありませんので、プロテインや野菜類などで摂取するように意識しましょう。
脂質の摂取目安と注意点
3大栄養素の残り1つである脂質は、基礎代謝量を越えるように摂取しましょう。
必要となる脂質の摂取量を計算するために、糖質やたんぱく質をkcalに換算する必要があります。
その計算は以下の式を利用することで概ね把握可能です。
- 糖質(kcal):摂取グラム数×4
- たんぱく質 (kcal) :摂取グラム数×4
- 脂質 (kcal) :摂取グラム数×9
糖質とたんぱく質の摂取目安は先ほど紹介した通りですので、上記の式とそれぞれの基礎代謝量から計算してみましょう。
具体例として、体重50㎏で基礎代謝1,100kcalの人を想定した場合、必要な脂質量を計算すると約67gとなります。
脂質を摂取する際の注意点として、良質な脂質を摂取することが大切です。
良質な脂質は、アボカドやサバなどから摂取するのをおすすめします。
食物繊維と発酵食品の摂取も大切
リスクの部分でも紹介したように、食物繊維が不足すると腸内環境が悪くなり、体調を崩す原因にもなりかねません。
これを避けるために、意識的な食物繊維や発酵食品の摂取が有効です。
健康的にキレイな身体を手に入れるためにも、野菜や海藻類、ヨーグルト、納豆など1日最低でも1品は食べるようにしましょう。
腸内環境に関する食事方法については以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
ここまで正しい糖質制限の方法を紹介してきましたが、「そんなの続けられないよ…」と感じている方もいるのではないでしょうか。
正直、僕も同感です。
完璧な食事をいつまでも続けるのはストレスがかかりますし、現実的ではありません。
なので、もし実際に実践してみた結果、意外と継続できそうなのであれば、続けてみるくらいの方が良いと思います。
とはいえ、やってみないことには合っているかどうか分からないので、紹介したポイントを意識して取り組んでみてください。
糖質制限よりもおすすめなのが脂質制限
では最後に、個人的に糖質制限よりもおすすめだと考えているダイエット方法を紹介します。
そのダイエット方法とは脂質制限です。
糖質制限よりも脂質制限の方が効果を実感する人が多かった
これまで僕はトレーナーとして様々な人の食事を指導してきましたが、糖質制限よりも脂質制限の方が効果を実感できる人が多かったです。
理由を考えてみたところ、多くの人が糖質制限中に脂質の摂取に対して抵抗を感じることが多いことに気づきました。
糖質だけでなく脂質まで制限してしまうと、摂取カロリーが基礎代謝以下となってしまいます。
その結果、ストレスなどにより食事の我慢ができなくなり、糖質を摂取するようになってしまうのです。
つまり、糖質制限を継続しようと思っても、上手く制限ができていなかったというわけです。
大切なのは継続すること
ダイエットを成功させるために大切なのは「継続すること」です。
もしかしたら脂質制限は分かりにくく、糖質制限の方が取り組みやすいと感じている方が多いかもしれません。
しかし、継続できなければ意味はありません。
脂質制限でも正しい方法で実行すれば、効果はしっかり出せます。
脂質制限に関しても、記事で紹介しようと考えていますので、楽しみにお待ちください。
まとめ:糖質制限をするなら正しい方法で継続しよう
今回は糖質制限が有効である理由やリスク、正しい方法について紹介してきました。
糖質制限はダイエットに有効な方法ではありますが、間違った方法で実践してしまうと、体調不良やリバウンドの原因になりかねません。
まずは糖質制限の正しいやり方を理解して、無理なく継続できる範囲で実践していきましょう。
そして、糖質制限ではなく脂質制限も個人的にはおすすめです。
効果もしっかり出せるので、興味がある方はやってみてください。
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