はじめに
前回の記事は、サッカー選手に必要な体力要素(スプリントスピードや方向転換の速さ)を伸ばすにはサッカーだけしていてはサッカーの競技特性上難しいため、
競技練習と別にトレーニングを行う必要があるという内容でした。
そして、今回の記事ではサッカーに必要な体力要素(スプリントスピードと方向転換の速さ)を向上する為にどのようなトレーニングを行なっていくといいのか?
という内容で書いていきたいと思います。
スプリントスピードについて
それでは、まずスプリントスピードについて考えていきます。
スプリントスピードを向上する為にすべき事としては、大きく分けて2つあります。
スプリントトレーニング
まず1つ目は、スプリントトレーニングです。
速く走るにもスキルは必要不可欠です。
スプリントにおけるスキルとは上半身と下半身を上手く連動される、地面からの反発を上手く水平方向に伝えるといった技術になります。
こういった技術を習得する為に行うものがスプリントトレーニングになります。
※代表的なものものとしてはスレッド走や坂道ダッシュなどが挙げられます。
スレッド走は地面反力に対する水平方向への地面反力を高めると示唆されています。(Kawamoriほか,2014;Morinほか,2017)。
下肢を中心とした筋力トレーニング
そして2つ目が下肢を中心とした筋力トレーニングになります。
地面からの反発(地面反力)を強くもらうことが速く動くには必要になりますが、下肢の筋力.パワーが強いほど地面反力は強くなると言われています。
下肢を中心とした筋力トレーニングにより強い地面反力をもらえる身体に変えていく事が出来ます。
※下肢の筋力.パワーをあげてくれるメニューとして最も有名なものがスクワットになります。
スクワット等を中心とした下肢の筋力トレーニングを行い地面反力を強くもらえるようになる。
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スレッド走などのスプリントトレーニングにより強くなった地面反力を水平方向に発揮できるようにしていく。
といった流れがスプリントスピードアップに有効であると考えます。
ただ、サッカー選手は練習や試合の中でスプリントを何回も繰り返してきているのでスプリントトレーニングで得られるスプリントスキルはある程度成熟している事が多く、伸びしろとしては下肢の筋力トレーニングの方が高い事が多いかと思います。
というのも、ほとんど成熟している選手が多いスプリントスキルに対して、レベルの高い選手でも意外としっかりとウェイトトレーニングに取り組んでいるサッカー選手はまだまだ少ない為、下肢の筋力が向上しきっていない事が多いからです。
方向転換の速さについて
続いて、方向転換の速さについて考えていきたいと思います。
サッカーの試合の中での方向転換という動きを分けて考えると、
減速→身体の向きを変える→再加速
という風になります。
スプリントと同じように
方向転換を行うための身体の使い方(スキル)を高めるトレーニングと
下肢の筋力トレーニングを行う事といった2つのトレーニングが必要になります。
※スキル練習に関しては、ウォーミングアップ等で行われているようなマーカーやコーンを使ったドリルが代表的な物になります。
下肢の筋力トレーニングに関してはスプリントの際と同じように強い地面反力を得られるようになる為に行います。
減速の際は進行方向と逆に、再加速の際は進みたい方向に地面反力を得る必要があります。
スプリントと同様に
スクワットを中心とした下肢の筋力トレーニングにより強い地面反力を得られるようになる
⬇︎
方向転換のスキルトレーニングを行い、得た力を効率的に発揮できるようになる
という流れになります。
また、サッカーの中で状況に合わせて身体を動かす事がとても重要であるのでサッカーの練習を行う事はもちろんとても重要です。
そして、スプリントと同様サッカー選手はサッカーの中で何度も何度も方向転換を行なっているためスキルよりも筋力アップに伸びしろが高い事が多いです。
まとめ
サッカーで必要な体力要素であるスプリントスピードと方向転換の速さを向上させる為には、
得た力を無駄なく動きに繋げる為にスキルトレーニングを行う事。
の2つを行う必要があると考えます。
そして、どちらも下肢の筋力アップに向上の余地を多く残している事が多い為
下肢の筋力トレーニングが最もサッカー選手のスプリントスピードや方向転換の速さを向上させるのではないか?
といった内容でした。
それでは!
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